コードブルー

アメリカ(私のいる州)では薬学生は2年に1回、CPR(心肺蘇生法)やAEDを含むBLSトレーニングを受けなければいけません。

薬学生1年の時に取ったサティフィケートの期限が切れる前に、3年生が始まる前(9月)にトレーニングを受けてきました。2年前の記事:First Aid & CPR/BLS

トレーニング内容は2年前とほぼ同じです。2年前に受けた時は、まさか自分が薬学生の時にCPRしなければいけないかもしれない状況に遭遇するとは思っていなかった!

8月の病院実習時の出来事まで遡ります。

病院実習記事:

病院実習 Week 1

病院実習 Week 2

病院実習 Week 3

自殺未遂の患者から学んだ事

ある日、いつものようにcentral pharmacyで指導薬剤師から学んでいました。EDからコードブルーのオーダーが入ったので指導薬剤師と一緒にEDまで行きました。医師がCPRして、ナースと交代して、また違うナースと交代して、患者の呼吸は戻ったのです。もしCPRが続くようなら私も私の指導薬剤師もCPRに参加するところでした。

そのあとその指導薬剤師、彼女自身が薬学生の時の話をシェアしてくれました。

彼女が4年次の実習をトラウマセンターのある病院でしていたある日。コードブルーがなり、トラウマセンターへ行った。そこには血を吸収しきったタオル、ガーゼ、洋服が床に落ちており、さらに血だらけに染まったスクラブをきた医療者たちが集まっていた。

ナースがCPRをしていて、他の医療者と交代して、また違う人と交代して、また交代して、、当時薬学生だった彼女も、彼女の指導薬剤師もCPRをしました。患者の口や鼻からは血が吹きだす。みんな疲れ切ってる。それでも患者の呼吸は戻らない。看護師は「肋骨が折れる音がする泣。」と言いながらCPRを続ける。それでもその患者の呼吸は戻らず亡くなった。

うちの薬局薬剤師も、数ヶ月前に薬局で倒れた患者にCPRをしたことがあります。想像していた以上に、薬学生・薬剤師はCPRを必要とされる現場にいることが多いんだと改めて気付かされた夏でした。

アメリカではGood Samaritan Lawで、善意のもとで人を助けようとした場合、例え助けられずに終わってしまっても、責任を問われないという法があります。助けようとしてくれた人を守る法で、「失敗して訴えられたら嫌だから何もしない。」という状況を防ぐためです。

CPRトレーニングは医療者でなくても受けられます!オンラインクラスもあるので多くの人々に関心を持ってもらいたいです。

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